2011年3月11日(金)に発生した東日本大震災によって、福島県は世界初のトリプル災害に見舞われました。地震と津波に続く、原子力発電所事故です。海水に浸かった福島第一原子力発電所は電源を失い、水素爆発を起こしました。これによって近隣の住民は避難を余儀なくされ、街は無人化しました。20キロ圏内においては、いまだに住民の戻れない状況が続いています。津波で家が壊れたわけではないのに・・・故郷で生活できない人たちがいるのです。
震災から5年目を迎えようとするなかで、福島県内の帰還困難区域のみならず、居住制限区域でさえ、地震と津波の爪痕を大きく残したまま、手つかずの風景が残っています。 南相馬市は、北から鹿島区・原町区・小高区に分かれますが、そのなかにおいて小高区は20キロ圏内に位置し、鹿島区は30キロ圏外です。仮設住宅が鹿島区に並んでいます。こうした地理的な事情によっても、この町は多くの分断を生んでいます。
その一方で、少なからず瓦礫は撤去され、インフラや護岸の整備が進み、復興に向けての歩みは進んでいます。除染の済んだ地域では商店が再開し、復興の兆しが見えます。 この地域における真夏の伝統行事『相馬野馬追』は震災前の盛り上がりを取り戻し、さらには『サムライフェス in 南相馬』『騎馬武者ロックフェス』など、新しいイベントも立ち上がっています。それでも「福島は怖い」という風評を耳にすることがあります。
どうして映画なのか?
このSeeds+のメンバーを、2014年9月14日開催の愛媛FC vs モンテディオ山形の試合へ、そして2015年8月1日開催の愛媛FC vsセレッソ大阪の試合へ愛媛の皆さんが招待し、試合前に演奏をする機会を作ってくださいました。
公式戦にも関わらず、愛媛と大阪のサポーターがトモに南相馬を応援する光景や、様々な困難を乗り越えてスタジアムで演奏するSeeds+の勇姿は、観る人の心に届くと信じています。この光景をもっとたくさんの人に知っていただきたい!震災から5年を迎えようとする福島の現状(明と暗)、愛媛FCを通したサッカーのキヅナ、そしSeeds+の演奏、音楽のチカラを世界に発信したい!映画ならそれがかなうのでは…と考えたからです。
テレビ番組は公共性が強く、スポンサーの事情などから自由に上映(2次使用)できない場合があります。映画なら誰でもが上映会を開催でき、世界の映画祭へも出品が可能です。しかも40分以内の短編ドキュメンタリー映画なので、授業や職場、復興イベント等でも上映しやすく、また記録映像としても後世に残せると考えました。
企画趣旨
■この映画を(日本初の)復興支援映画と位置付けています。
“今”だからできる復興支援の在り方、形、「色々な支援があっていい」をお伝えします。
1『参加できる支援』制作費は1口3000円からの参加できるクラウドファンディングで集めています。
皆で作った映画を元気玉にして、世界の映画祭に出品し、福島に対する風評被害を減らします。
2『見る支援』
日本のみならず世界各国でも試写会を重ね、学校や職場など様々な場所での上映を目指します。
震災から5年を迎える福島の今を見て、あの日を思い出し、震災について考えるキッカケを作ります。
3『直接支援』
この映画は営利目的ではありません。上映会をする場合は有償で貸し出しをし、収益分は
Seeds+の活動費等に寄付します。
4『間接支援』
その活動費でSeeds+が全国で演奏することで(愛媛の皆さんを魅了したように)福島の元気を伝えます。
※これらのスキームは2年ごとに現状に合わせて見直しをします
上映について
第1段階
福島の今を伝えるために、全国で試写会を行います。(目標は47都道府県)
試写会は基本無料で行います。450万円を超えた協賛金はこの試写会費用に充当いたします。
映画MARCH制作委員会と現地が共催します。
海外の映画祭への出品準備及び海外の試写会の準備をします。
※私たちには2011年より被災地の現状を伝える報告会を220回以上開催〔内、海外で100回以上〕している
実績があります
第2段階
予算の範囲内で多言語化をします。
海外での試写会と、2016年秋以降には海外の映画祭に出品します。
バリアフリー化も目指し、みんなが楽しめる試写会を開催します。
(聴覚障がい者の方でもわかるように日本語字幕、視覚障がい者の方でもわかるように音声ガイド 等)
第3段階
有料でお貸出しする上映会を開始します。
主催は、みなさんです。
「わたしの町で!学校や会社で!上映したい!!」 という方はお問い合わせください。
貸出費用については、ご相談となります。
経費を除いた収益分は四半期ごとに、Seeds+へ支援します。
ヨコハマ・フットボール映画祭での上映を予定しております。 2015年よりジャパンツアーとし全国10都市(札幌、仙台、千葉、横浜、新潟、松本、大阪、神戸、愛媛、福岡)で開催、のべ3000人以上の動員があり、日本最多会場の映画祭です。